栃木の野菜のおいしさを再認識してから、東京を離れ、地元・鹿沼で料理を作り続けている。オーナーシェフの上村真巳さんは著名な野菜料理家が「野菜を料理させたら日本で3本の指に入る」と絶賛するほどの腕の持ち主なのだが、驚くほど野心や競争心は感じられない。登山家ジョージ・マロリーが「なぜ山に登るのか？」と聞かれて「そこに山があるから」と答えているように、「なぜ鹿沼でお店をやっているのか？」と問われたら、「そこにおいしい野菜があるから」と答えるのだろう。

高校の調理科の講師、レストランのメニューのプロデュース、県外のイベントに呼ばれたり、料理教室の講師に呼ばれたりと、活躍の幅は広い。だが、その視線は真摯に目の前の野菜に向けられている。薬膳にしても理論ありきではなく、野菜を軸とした素材の組み合わせがアンリロの特長だ。ぜひ名物人参フライをお試しを！