


今野翼(北海道)
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日本に古くから伝わる木造建築には欠かせない「木組み」の研究から生まれた家具を製作しています。鑿や鉋、鋸などを使い木材同士を繋ぎ合わせ力強い構造を作ります。図面引きから加工まで一貫して手作業にこだわり製作しています。先人たちがこれまで培ってきた木工技術の習得と日本人としてのものづくりを大切にしています。
また、家具部材には適さない木材は廃棄することなく、木工旋盤という機械を使い削り出しのお盆や木皿なども製作しています。使い続けることで経年変化する木皿を実用性のある生活道具になることを目指しています。そして、これまでの製作と同様に、古道具と素直に正面から向き合い痕跡を頼りに複写をする挑戦をしています。幾度もの所有者を渡り歩いた古道具、当時製作した職人と握手するような喜びを思うとともに、新たな作品として製作しています。
現在、北海道東神楽町にあるアトリエ併設の実店舗を改装中です。四季折々の景色が広がる田んぼの真ん中にお店を構えます。Instagramで改装の様子や普段の製作風景など発信していますのでご覧いただけますと幸いです。夏の気持ち良い風が吹き抜ける長沼町で皆様にお会いできること楽しみにしています。

北海道産の木材を削り出して作った木皿。木工旋盤という機械を使って全身が木屑まみれになりながら作業しています。木材それぞれの木目や色味などを引き出せるように製造しています。

安定感のあるケーキスタンド。ガラスドームがぴったりと収まるように天板に縁を付けています。ケーキやお菓子が並んだ姿を想像して製作しています。

触り心地が特徴的なお盆。実際に触ってみると凸凹とした木目の触り心地が指先に伝わります。

小指で持てるスツール。必要最小限の部材数に抑えることで軽量化と持ち運びやすさを考えて製作しています。07ピクニックに行きたくなるケーキ皿。落として割れることは滅多にないので木皿と一緒にお出かけしてみましょう。

ピクニックに行きたくなるケーキ皿。落として割れることは滅多にないので木皿と一緒にお出かけしてみましょう。

動きが面白い卓上抽斗。抽斗自体をを取り出してお盆代わりに使うことが出来ます。現存する古道具から着想を得て製作しています。

日本古来の「木組み」の研究から生まれた三本脚作業椅子。木材同士を接合する方法は200種類以上あると言われています。木材自体が細くても接合方法と椅子全体の構造を考えています。