▼思い入れのある一品とそれにまつわるエピソードを教えてください
氷を入れてちょうどよく、飲み物が綺麗に見えるグラス。最初に作ったカフェで使うためのグラスを探していた時にみつけたのがこの「アルト・ボールタンブラー」でした。
そこから今後の仕入れと、小さな物販で販売するために木村硝子店さんに伺ったのが始まり。段々とカフェのお客さんも増えて物販スペースもすべて客席にした後、道具屋noboriがじんわりとオープンしたというわけです。要するにこの店ができるきっかけのような存在です。
▼道具屋noboriさんの或る1日のスケジュールを教えてください
道具屋noboriの1日というのも、とくに華やかさはありません。商品が届いたら検品、発注のための在庫確認、店舗の掃除や、時間が空いたらディスプレイを入れ替えてみたり。お客さんが来たら接客と、少しおしゃべりしたりと特別なことはきっとしていないと思います。ただ、作家さんの展示の時は少し違います。スタッフとこれ欲しい、あれも良い、とはしゃいだ気持ちで作品を開封して、普段置いている商品をすべて詰めて、一番大きな机にずらっと並べる。そうすると少しだけ店内の空気が張りつめたような、背筋かぴしりと伸びるような気持ちの良い緊張感が生まれます。展示が始まり、作家さんの在廊日は普段聞けないような話や製作中の話、素材の話など普段聞けない生の声を聞ける貴重な機会でもあり、さらに作家さんを通じて店を知ってもらえて、普段とは違うお客さんたちと触れ合える、私たちにとっても楽しい期間です。
▼カタログ予習帳
道具屋nobori
東京都台東区寿2-9-17 1階
https://fromafar.stores.jp