【“影のスペシャリスト”劇団かかし座が織り成す幻想的な物語】

古書店街の一角に、照明を落としたムーディーなエリアがあるのをご存知でしょうか? この場所こそが、老いも若きも虜にする「劇団かかし座」のステージなのです! 劇団かかし座は影絵の専門劇団。手と体だけで影に生命を吹き込み、いきいきとした物語を繰り広げていきます。

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神秘的とも言えるパフォーマンスですが、その舞台はまさに“かげ”の努力で支えられています。手以外の余計な部分がスクリーンに映らないよう、体を縮めなければならない劇団員の体勢は、かなり厳しいもの。上演中、ずっとこの体勢を維持するためには、体を鍛えるトレーニングが欠かせず、まるでアスリートのような生活を送っているそうです。また、定期的にレッスンを受け歌唱技術を学び、セリフや歌などの表現力の向上にも努めています。

下の写真は、指をきれいに揃えて鳥に見立てている手影絵。とてもシンプルですが、それゆえに飛んでいる感じを出すのが難しいのです。さらに、複数人で上演するときは、ひとりひとりの位置がかぶらないよう周りにも気を配らなければいけません。お客さんには聞こえない程の声で、ひっそりと合図を出しているというから驚きです。

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動物の手影絵を習得するときには、実際に動物園に行き、動きを見てまねることもあります。彼らの手影絵のレパートリーは、動物だけでなんと100種類以上! いったいどのように新しい手影絵が生まれてくるのか、興味がある方も多いのではないでしょうか? その方法は様々で、元々あったニーズから試行錯誤し作り出すこともあれば、稽古中の遊びの中から「はっ!」と思いつくこともあるのだとか。手影絵のほかにも、影絵劇を上演しているかかし座。日々、新しい表現を模索し続けている彼らのステージは、無限の可能性を秘めているのです。

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今回の東京蚤の市では、「古き良きもの」というテーマに沿った、日本の伝統的な影絵を上演していただきます。小さなお子様はもちろん、大人も楽しめる、見ごたえたっぷりのステージをぜひご堪能ください!

【古書店街ステージ 劇団かかし座】
5月14日(土)
11:30〜11:50 /13:30〜13:50 /15:30〜15:50

5月15日(日)
11:00〜11:20 /13:00〜13:20 /15:00〜15:20

【劇団かかし座】
1952年:日本初の影絵専門劇団として、後藤泰隆(とうたいりう)によって劇団かかし座を創立。
NHK実験放送で「くもの糸」を上演。以後、独特の手法で日本に現代影絵の世界を拓いてゆく。
1953年:NHK専属劇団となり、TVで影絵劇の上演を続けてゆく。連続シルエット番組『家なき子』など次々放映。
1968年:舞台上演活動を本格的に開始。『わらべ唄12ヵ月』『マッチ売りの少女』他を製作・初演。
1976年:TBSをキー局に「影絵むかし話」全65話を製作・放映開始。以後3年間放映される。
1984年:横浜市港北ニュータウンに新スタジオを開設、移転。新しい空間を得て、影絵の世界に新たなチャレンジを始める。
2009年:国際影絵劇フェスティバル(ドイツ)より招聘を受け、初の全編手影絵作品『Hand Shadows ANIMARE(ハンド・シャドウズ・アニマーレ)』を製作、初演。
2012年:創立60周年記念公演を、東京、横浜、大阪、名古屋で行う。